2009年12月21日月曜日

国の自殺対策関連予算の縮減に反対する

11月12日に開催された行政刷新会議の事業仕分けにおいて、
内閣府の普及・啓発等
(青少年育成の推進、食育の推進、少子化社会対策の推進、高齢社会対策の推進、バリアフリー・ユニバーサルデザインの推進、障害者施策の推進、交通安全対策の推進、犯罪被害者等施策の推進、自殺総合対策の推進)
が仕分け事業の対象になった。

概算要求は13億円。内閣府は「政府としての輪郭を示す上で最低限必要な事業だ」と主張。仕分け人からは「フォーラムを行うことが目的化している」「他省庁が主体のものは統合すべきだ」などの意見が出た。廃止論も飛び出したが、3分の1程度縮減と結論づけられた。

早速、自殺総合対策に取組んでいる地方議員有志の会(地域の自殺対策を推進する地方議員有志の会)(私は賛助会員)で、縮減に反対する行動を起こすことになった。
他の普及啓発事業と違い、自殺対策は緒に就いたばかりである。まだスタートラインに立ったばかりであるし、これから大量に国民へのアピールが必要だと言うのに十把一絡にされて縮減されてはたまらない。

12月18日(金)、
担当大臣の福島みずほさん、副大臣の大島敦さんに面会がかなうことになり、
要望書を携え、有志の会数名で内閣府へ行く。
13時 緊張のなか作戦会議が始まる(霞ヶ関ビル前でのカット)。


14時20分過ぎ内閣府担当大臣室へ。
川口洋一代表(大阪府高槻市議会議員)が要望書を読み上げ大臣に手渡す。


すると、「自殺対策関連予算は死守します」との大臣からのお言葉。

大臣はこちらの話に丁寧に耳を傾けられ、メモを取り、必要な箇所は秘書に確認しながら回答される。私は当初、あまりにたくさんの分野を担当されている大臣だし、こちらの話を聞いても「それは大事なことですね、善処します」というような役人答弁に終始するのではないかと不安だった。しかし、福島大臣は違った。自殺対策を語るときに「自殺は身勝手な死ではなく、追いつめられた末の死、自殺は防ぐことの出来る死、いますぐ手をうたなければならないこと」という考えが根底にあるかないか、話をすすめていくうちにわかるものだ。本気で自殺対策に取組むという大臣の意気込みが伝わってきた。

どう伝えれば私たちの思いが正確に伝わるのか、
ただの予算削減反対陳情団ではないということをどうしたら伝えられるのか、そのような不安は一気に払拭された。

最後にひとことずつしゃべる場面があり、なんてしゃべったのか覚えていないが、
いま、この瞬間、福島さんが自殺対策の担当であることがとてもうれしいし、応援していく
というようなことを言った気がする。



部屋を出たあと、私たちの口々からついて出た言葉は、
「これが政権交代か」  実感がこもっていた。

16時から大島副大臣にもお目にかかった。



福島大臣と自殺対策についてまったく同じ考えかたの方であり、ここでも多くを語らずともご理解くださっていた。人として尊敬できるあたたかい方であった。



せっかくなので議員会館にも寄り、阿部知子社民党政策審議会長とも数分お話できた。
阿部さんとはもう少し、具体的な自殺対策の中身について議論したいと思った。彼女は医者の立場もあるし、医療現場の立場からの提言もある。
必ずしもすべての立場の人々が、自殺対策の何に重きをおくべきか、同じ主張であるとは限らない。私は自分の考えを決めるときには、より自分と違う立ち位置にいる方の意見を多く聞き、論破できるか考え、自分の意見を確固たるものにしていきたいと思っている。そのためにも色々な方から意見が聞けることにまず感謝したい。

冒頭にも書いたように、自殺対策はまだ手探りで緒に就いたばかりだと思う。
何が正しく何が即効性があるかなど、まだわからない。
しかし手をこまねいている暇などない。
出来るところから、やれることから、片っ端から、やっていくしかない。

今日この日のセッティングに多くの時間を費やしてくださった仲間たち、そして面会くださった方々に心からお礼申し上げます。この出会いに感謝します。

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